組織開発は様々なものを含んでいます。たとえば、コーチングやファシリテーションはよく研修などで扱われますが、これも組織開発のひとつの手法です。上司と部下の関係、同じ部署間の関係をよりよく築くための手法ですね。
組織開発は、組織のメンバーが自発的に「ある目的」に向かって共に働きかけ、その人自身の成長や組織が成長していくものです。
こんなことでお困りではありませんか?
- 組織のソフト面が弱点だと感じている。
- 従業員が多くなってきて一人一人の意見を聞くことができない。
- ビジョンの共有ができていないと感じる。
- 従業員同士協力し合っていない。共創していない。
組織開発6つの視点
6 PERSPECTIVES
「組織」をマネジメントする上では、ハードな面とソフトな面があると言われます。
ハードな面
- 組織が何のためにあるのか、将来どのようになっていくのかを明確にした「目的・理念・戦略」
- 部門や部署をどのように構成して、従業員をどのように配置して、どのような役割を与えるのかを明確にした「構造」
- 仕事や業務の手順、情報の共有と効率化、効率化のためのツールや業務プロセス改善などの「業務の手順等」
- 人材マネジメントに関する評価制度、役割等級制度、賃金制度などの「制度(施策)」
ソフトな面
- 個人の能力、スキル、リーダーシップ、モチベーション、感情、満足度などの「人」
- コミュニケーションの仕方、チームワーク、リーダーシップの在り方などの「関係性」
組織開発は、これらのソフトな面に働きかけ、成長を促すアプローチということになります。まさに、ハード面へのアプローチは社会保険労務士や中小企業診断士の専門分野です。
しかし、ソフト面へのアプローチを行える社会保険労務士や中小企業診断士は少ないのが現状です。
「不の解消」で実力を発揮しやすい職場へ
従業員の意見が受け入れられず(不寛容)、出した結果にダメ出し(不承認)、なぜそうなったかの質問に答えない(不明瞭)、制度やルールがあいまい(不透明)、会社のビジョンが周知されていない(不浸透)など、組織のソフト面(特にコミュニケーションに代表される関係性)に働きかけができていないと『不』が溜まっていきます。
結果、どこか不自然で、不機嫌な上司、不健康な従業員が多くなってしまい、会社が持続不能な状態になってしまいます。そんな職場から聞く言葉は「不平・不満」であふれかえってしまいます。
そんな“不の解消”を目指して実力を発揮しやすい職場へ改善することができるのが、「職場の基礎代謝®マネジメント」です。このマネジメントは特定非営利活動法人沖縄人材クラスタ研究会が実施しているもので、私は、改善ファシリテーターとして普及を行っています。
マネジメントの流れ
- STEP-1
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職場の基礎代謝®(不の解消)マネジメント基礎
人材育成は、個人の能力を向上させる。組織開発は、職場の実力を発揮しやすくする。
- STEP-2
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実力発揮マネジメントカード
職場&個人の不の「見える化」「言える化」「魅せる化」をカードゲームを通じて行う。
- STEP-3
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組織文化の見える化
人組織文化の現状を客観的に把握する。
このマネジメントで得られるもの
相手の不の感情を知り、なぜそう思うのか経験や意見を聞くことができます。直接対面で聞くのではなく、カードに視線を落とすことで、言いにくいことも言いやすくなる効果があります。そして、“不の解消”というひとつの目標に向かって改善を繰り返すことで会社に一体感を生み出します。
- 「不の解消」というひとつの目標を作ることができる。
- 「不の解消」で実力が発揮しやすい職場になり、ノリがでる。
- 従業員の離職防止になる。
能力減退型
組織&キャリア&社会
実力発揮型
組織&キャリア&社会
自身の経験から感じたこと
私自身、福祉の職場に身を置く中で、組織開発の大切さ・実践の難しさを身に染みて感じてきました。ここでは私の経験を正直に記載させていただきます。この経験談に似た環境にいる方や、何かの気付きに繋がれば幸いです。
ハード面実践編
組織開発という言葉なんて全く知らなかった頃の私の経験を振り返ってみたいと思います。
当時(2013年頃)、社会保険労務士という資格を取得し、実務でも就業規則の作成、社会保険・労働保険の届出をしていた頃、社内(介護施設)の社会保険労務士として順風満帆に仕事をしていました。
法律知識を学んでいたので、実務で役立てようと年金事務所やハローワークの担当者に難しいことを聞いたり、分からないことをしつこく聞いていた時期でした。相手より知っている量が多い方が素晴らしい、そんな知識自慢の時期でしたね(笑)。
そんな感じでしたから社内でも規定やルールづくりをしていくことが当たり前の仕事と思っていました。まさに、先ほどのハードの部分を一生懸命考えていたと思います。
しかし、会社は売上をあげるどころか、従業員は疲弊しているように見えました。大きな介護施設では、1施設で50名程度の従業員がいて、裏でいろいろな噂をしあって、人間関係を理由に離職していく、、、新しく入ってきた従業員も定着せず辞めてはの繰り返し。新しいことを始めようとしても誰も協力してくれない、「一生懸命やればやるほど馬鹿をみる」という状態でした。よくありがちな事例だと思います。
ソフト面気付く編
そんな時に、図書館で出会った本が「なぜ社員はやる気をなくしているのか(著者:柴田昌治、㈱スコラ・コンサルト)」です。その本は従業員が主体的に参加するこれまでとは全く違ったアプローチでチームワークを発揮していくというものでした。
仲間との信頼感、スポンサーシップを高める、これまでのハードの側面ではないソフトの側面への働き方への出会いでした。
その後、1年間、管理者を集めて、㈱スコラ・コンサルトさんのオフサイトミーティングという手法を、本を読みながら見よう見真似でやってみたり、とにかく、いろんな人と話す機会を作っていました。
これを組織開発という言葉にしてしまうのも恥ずかしいほどですが、組織は何も変わらず私の挑戦は終了
そんな経験をした私ですが、すごく当たり前のことに気づきました。
『意見の背景には、その人の経験、感情、価値観がある!』
当たり前と言えば当たり前ですが、仕事をするときには、「みんな違ってみんないい(by金子みすゞさん)」とはいかないものです。だって、みんな違う意見を言うとまとめるのが大変ですから・・、同質化しようとします。
結論はすでに決まっていたり、上司の一声で仕事は進んでいきます。だから、人数が多くなるとハード面から言うことをきかそうとする。そこに問題が生じてくるのだろうと思います。
その人の意見をないがしろにするのではなく、なぜそのような考えに至ったのか、背景にある経験やその時の感情をしっかり聞くことで相手は聞いてもらえたと思います。また、自分の考えを脇に置いて真剣にその人の経験や感情を聞くとその人の価値観を知ることができます。
価値観を知っていると、その人が困ったときに一緒に・真剣に相手の気持ちになって考えることができます。
まさに関係性向上そのものだと感じる経験でした!
そんな関係性を作っていくことが、組織のハード面だけでなくソフトの面への働きかけなんだろうと思います。
働くひとりひとりが実力を発揮できる職場づくりへ
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